Lied-workshop
Yokohama/リート・ワークショップ横浜 歌手とピアニストのための「リートデュオ講座」
歌とピアノで創り上げるドイツ歌曲は、オペラとはまた違った奥行きと深さを持つ「総合芸術」です。 当ワークショプは、「NAXOS」のシューベルト歌曲全集の総監督であるU.アイゼンロアーのもとで4年間研鑽を積み、帰国後も4度の招聘でワークショップを重ねてきた西田典子と菱沼智明のデュオによる、内容重視のGestaltung(表現の構築)を目指すワークショップです。多くの演奏会で「歌っているのに、弾いているのに、何も伝わってこない」という現象に出会います。どうしてそのような事が起こるのでしょうか?
ドイツの優れたSprecherzieher(朗誦、発音の指導者)ウタ・クッター女史は授業のなかでいつも、「思い(考え)、感じ、そして歌う」という原則をおっしゃっていました。最初の「思い」の内容がどんなものかによって当然、次の「感じ方」も変わってきます。ここで言う「思い」とは漠然としたものではなく、具体的なものでなければなりません。「悲しさ」もどのような状況の中で「どう、悲しいのか」がはっきりしない限り、表現に説得力は備わりません。「何も伝わってこない」演奏というのは、その辺がないがしろにされているか、抜け落ちているのでしょう。 表現とは内にあるものを表に出すことです。内になにがあるか?をご一緒に学びましょう。
このワークショップは、次のような人のためのものです。
☆詩の内容や音楽の理解を深めたい
☆自分の表現の可能性を模索している人
☆音楽大学に在学中だが、ドイツ語圏への留学の準備をしたい
☆ドイツ語の発音を学びたい
☆伴奏法を学びたい
このワークショップの特徴は・・・
☆「習った通り歌う、弾く」では表現とは言えず、また聴く人の心に届きません。それを超えて演奏者が作品を追体験することを促し、自分の言葉として詩や音楽を語れるようになることを目指します。
日 時:毎月第2日曜日を原則とします。14時~16時を予定
定 員:毎回4組まで、聴講は6人まで(原則として)
参加の仕方:学ぶための最小限の期間として、6回(半年)を単位とします。 ワークショップ参加費:
■会員、協賛会員 年会費3,000円(通信費、演奏会や講座の割引)
Aktiv(演奏での参加、6回)……15,000円(歌手、ピアニスト共)
歌手とピアニストが組んでの参加が望ましいが、単独でも可。
Passiv(演奏以外での参加、6回)……7,000円
単発での参加はご相談ください。 その場合はAktiv=3,000円、Passiv=1,500円です。
■非会員
Aktiv ……1回3,500円(歌手、ピアニスト共)
Passiv ……1回2,000円
内容
1)ドイツ語の発音、デクラマツイオーン(朗読、朗唱)、詩の内容吟味、演劇的要素と結びついた表現など。選曲に際し、なるべく各自がテーマをもって一定期間、取り組むことをお勧めします。(例えば、愛、恋、死、別れ、自然観・花、月と太陽、青春など)そのテーマについて思索を重ねることが良い表現を可能にします。
2)伴奏について 歌手とはまた違う音楽上の役割の自覚、音色、間、ニュアンスに関わる事などをレッスンします。
3)身体トレーニング
個々の演奏に必要なだけでなく、デュオとしても欠かせない身体反応能力をトレーニングします。呼吸の多様性、様々なコンタクトの取り方、アレクサンダーテクニックを取り入れた、体の軸を保持しながら、各パーツの自由を得ることなど。
多様かつ柔軟な身体反応が相手に合わせる能力を養い、かつ音楽自体に内在するものとのシンクロニシティーを生みます。過去のアイゼンロァー氏とのワークショップで表現のレベルアップに繋がった、歌詞の内容をジェスチャーで説明する、物語として語る、など「歌う」以外の言語表現なども試みます。随時、歌曲表現に必要な能力をトレーニングするため、プロの役者、アレキサンダー・テクニックの講師などをゲスト講師に迎える予定です。
年間予定は・・・ ① 参加者による公開コンサート ② CD等による演奏解釈、比較の勉強会 ③ 身体トレーニング講座(公共施設にて) その他、ワークショップ後の食事会(参加者の交流も大切に考えています。音楽のこと、自由に語り合いましょう)
連絡先:リート・ワークショップ横浜(代表:菱沼) TEL&FAX 045-932-4472
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講師
●西田典子(ソプラノ)
奈良教育大学音楽科卒。在学中より政府給費留学生として渡独。マンハイム音大大学院、シュトウツトガルト音大・リート科卒。在学中よりリサイタル、教会音楽のソロ、およびラジオ放送に出演。リート解釈をK.リヒター、U.アイゼンロアー、ドイツ語発音をU.クッターに師事。アーリン・オジエー、ジェフリー・パーソンズ.ギゼラ・マイ等のマスターコースに参加。帰国後はリサイタルの他、合唱指導や個人レッスンなど。レパートリーは、シューマンのほとんどのリートチクルスを中心にバッハから新ヴィーン楽派をへてワイル、アイスラーまで幅広い。ドイツ語発音の正確さと表現の文学性、演劇性には定評がある。日本フーゴー・ヴオルプ協会同人。●カリオペ発声研究所よこはま
●菱沼智明(Pf.) 洗足学園音楽大学卒後、渡独。マンハイム音大大学院、シュトウツトガルト音大・リート科卒。在学中よりリート伴奏に重点をおいた活動およびラジオ放送に出演。リート・デュオとしての活動の他、ソロ・リサイタルも行う。リート解釈をK.リヒタ-、U.アイゼンロアー、ドイツ語発音をU.クッターに師事。洗足学園音楽大学講師・同附属音楽教室講師。日本フーゴー・ヴオルフ協会同人。
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